こちらは75平米のマンションのフルリノベーションの事例です。場所は京都の文化博物館を窓から眺められるというプレミアムな立地。改装後のマンションを購入されたお客様が「求めているデザインと違う！」ということで、一旦全て解体し(！)、一からデザインテイストの打ち合わせをして理想のお部屋を作り上げるお手伝いをいたしました。

全体的なテイストはミッドセンチュリー。でもイメージ的にはそれに北欧テイストな洗練された華奢な部分も盛り込んでいく感じでした。

まずはマンションで気になる低い天井を抜いて天井高を確保、そのまま塗装にして荒々しい質感も残しました。変わってフローリングは60mmの特別な幅(細いんです！)でシャープな仕上がりに。寒いのが苦手というお施主様の要望もあって床暖房も入っています。間仕切りを設けない広いリビングでも空間のアクセントをつけるためにキッチンダイニングスペースには、レッドシダーを天井に貼ってメリハリをつけました。

キッチン、パントリー、洗面、収納、ベンチ、扉に至るまで全てオリジナル。ラワン合板や無垢材の突き板をベースにシンプルなデザインに。キッチンタイルやベンチの色、また寝室の色は落ち着いたオリーブ色で揃えました。寝室についてはカーペット仕上げで変化をもたせました。ベンチは上京区の村上椅子さんにお願いしました。

そして広いリビングでひときわ存在感を持つ曲線の棚の内側は書斎になっています。職業柄本をたくさんお持ちなのと、篭ってお仕事をされることもあるのでこのような空間に。息苦しくならないように壁などで塞ぎ切らずにちょっとした抜けも作っています。ゲストが来られた時にはソファベッドを置いて寝ていただけるように広さも調整しています。

3LDKを1LDKに間取り変更しましたが、広いリビングダイニングも天井や家具の設置をすることで緩やかに3つのエリアに分けられているのがミソです。